落款とは、水墨画作品が完成したとき、その作品に署名し、押印すること、またはしたもののことを言います。

落成款識という言葉の略です。
「落成」は 書画の完成を意味し、「款識」は署名・捺印のことを表しています。

落款の位置

落款は重要な水墨画の一部ですから有効な場所に適切な落款がされなければなりません。
一般的には水墨画の絵の動きの反対側と覚えておいてください。

内容

制作の年月日・場所・姓名または雅号

落款のための道具



一般的には、姓名印は白文(印を押したとき字が白色)、雅号印は朱文(印を押したとき字が朱色)とされていますが、特にこだわることはありません。

落款の大きさの参考

半紙~色紙サイズ  4分角  (12mm角)
半切1/3~F6サイズ 5分角  (15mm角)
半切1/2~F10サイズ6~7分角(18~20mm角)
半切・連落サイズ   7~8分角(20~25mm角)
全紙サイズ            8~1寸角(25~30mm角)

印泥

印肉のことです。
品質にはかなりバラつきがあります。
出来れば上質のものを求めてください。

印矩

押印の位置を決めるためのものです。
場所が決まったら印矩をその位置に固定し、押印し色が足りなければ印矩に沿って再度押印することが出来ます。
押印の失敗を防止することが出来ます。