Q 硯を購入する際のチェックポイントはありますか?

叩いて音を確かめます。
厚みにもよりますが、音が高いほど硬く、低いほど硬くないということになります。
一般的には音が高いと鋒鋩の減りが遅く、音が低いと鋒鋩の減りが早いです。

硯に息をはいて確認
息で曇った跡が長く残るほど、磨った墨の蒸発が少ない硯ということになります。
吐いた息の跡がすぐ消える硯は磨った墨が早く蒸発するので避けた方がよいようです。

爪で硯面を軽くこする跡のつき方で鋒鋩の立ち方を確かめます。
鋒鋩で爪が削れるので、跡がよくつけば鋒鋩が粗いことになります。
跡がかすかに残る程度でしたら使いやすいということになります。

Q 硯の手入れはどうすればよいですか?

硯面の磨る面、鋒鋩に墨がつまったままにならないよう、使用後は必ず洗うようにしてください。
洗い方は、柔らかいスポンジやブラシを使い流水で洗い流します。

磨れにくくなったときは硯用の砥石を使います。
丘の水をはり、墨を磨るように砥石でゆっくりと全体を砥ぎます。
砥いだ後は、水洗いし、室内で乾かします。

丘の真ん中がへこみ。磨りづらくなった場合は「面直し」といって丘を薄く掘り返し、丘全体を平らにすることも可能です。
この作業は専門の業者さんに依頼してください。

Q 最近、水墨画用に使用している硯が磨れなくなった気がしますどうしたらよいでしょうか?

長い間使用すると、どれだけ良い硯であっても石の目(鋒鋩)に墨がつまって磨れなくなります。
この場合、改めて目を立ててあげることが必要です。
やり方は上記の硯の手入れの欄で触れていますので、ご覧ください。
ちなみに砥石が無い場合は、耐水ペーパー(300~400番)を使うことも可能で、水を流しながら、平らなものをあてて研いでください。